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生活困窮者自立支援法施行1年
              その施行状況と課題
                  (初出:地方財政レポート2016)

                                             澤井 勝

1、 まえおき
 2013年12月に、改正生活保護法と同時に成立し、2015年4月に施行された生活困窮者自立支援法は、雇用保険や医療保険、労災保険などの社会保険を第一層とし、生活保護を最後の層とする生活困窮者に対する三層のセイフティーネットにおいて、第二のセイフティーネットと位置付けられている。
 福祉事務所を設置する市町村(790市と23特別区の市区と任意設置の43町村)、およびそれ以外の町村を管轄する都道府県は、自立相談支援センターを設置して相談事業を行うことと、住居確保給付金の支給事業を行うことが義務づけられた。これと合わせて、任意事業として、就労準備支援事業、認定就労訓練事業(いわゆる「中間的就労」)、生活保護受給者等就労自立促進事業、一時生活支援事業、家計相談支援事業、こどもの学習支援事業が法的に定められ、加えて法に定めがない他の機関や団体が実施している支援や、民生委員や自治会、ボランティアなどインフォーマルな支援事業を行うこととされた。
 対象は、「現に経済的に困窮し、最低限度の生活を維持することができなくなるおそれがある者をいう」とされている(第一条)。このため、一時生活支援事業などのように、所得を一定水準以下の者に限定するなど、事業の幅が狭くなっているとの批判がある。しかし、事業の出発点である自立相談事業は、所得制限などはなく、生活の困りごと全般を幅広く受け容れることが想定されている。また、子どもの学習支援事業は生活困窮世帯の子どもと合わせて生活保護受給世帯の子どもも対象としている。

2、 生活困窮者支援施策は1990年代からの流れ

 この生活困窮者自立支援制度は、1990年代初めのバブル経済の破たん以来、自治体やNPOなどが取り組んできた以下のような個別施策にその起源があると考えられる。
 これらは日本社会における所得格差の拡大と、実質賃金の引き下げなど雇用労働条件の悪化、経済のグローバル化に対応するとして展開されたリストラなどの経営合理化、人件費削減のための派遣労働や嘱託、契約労働など非正規雇用の拡大に対応する対症療法的施策として、各地で取り組まれてきたものだ。
1、まず1980年代後半に急激に拡大したホームレスへの支援運動である。北九州市の「ホームレス自立支援機構」(現在は「抱撲」)に名称変更)が1988年から、炊き出しから始めた事業や、それ以前からの大阪西成区釜ヶ崎での支援などがある。湯浅誠たちの「もやい」は90年代の終わりからの取組を経て、2002年に設立されている。
2、第二には、同和対策事業における地域就労支援事業を一般行政に転換させる動きがあった。大阪府の単独事業としての「地域就労支援事業」が各市町村に「地域就労支援センター」を置いた事例(2002年から)がもっとも良い例である。このときこの事業を積極的に活用して、自治体が雇用就労施策に乗り出したのが豊中市や箕面市であった。
3、 また2000年代初頭からの多重債務からの脱却を目指す消費者相談窓口の活動があった。1999年に野洲町の消費者相談員(非常勤嘱託)となった生水裕美さんが、その活動を広げた結果、役所全体の活動として野洲市の「多重債務者包括的支援プロジェクト」が立ち上げたのは2009年10月である(2008年10月正規職員)。2007年に貸金業法が改正されている(借入金の年収3分の1への総量規制、上限金利の20%等への引き下げ、など)。
4、 2006年8月に福岡県の生活協同組合グリーンコープによる多重債務脱却を目指す、低利の貸し付けと家計相談事業も始まっている。これは1993年ごろからの生協組合員の「福祉基金」の基金設立と、それを使ったワーカーズコレクティブ立ち上げ支援活動の延長にあるものだ。
5、 また生活保護行政では、2004年に「生活保護制度の在り方に関する専門委員会」からの「最終報告書」が出され、2005年から「生活保護受給者等就労支援事業」が始まる。これはハードなワークフェアの色彩が濃いとも批判される。その後は2011年度から「福祉から就労」支援事業としてハローワークと自治体との協定など強化され、2013年度からの「生活保護受給者等自立促進事業」に引き継がれている。この最終報告書では、生活保護法に言う「自立の助長」の「自立」には、「日常生活自立」、「社会生活自立」、「就労自立」という3つの局面があり、それぞれが独立した意義があることが指摘されている。釧路市では、2005年以降、非保護母子世帯の自立支援のモデル事業を受け、曲折を経ながら「中間的就労」などのかたちや、「半就労半福祉」を大事にする施策を形成していく。2006年以降に、釧路の三角形といわれる「釧路モデル」が成立したとされている。
6、 障害者福祉では、2005年に障害者自立支援法が成立し、就労継続支援A型(雇用型)とB型事業(非雇用型)が位置付けられている。
7、 加えて、特に就職氷河期への対応として、若者就労支援施策として2006年から地域若者サポートステーション(サポステ)が始まった。
8、 生活困窮者自立支援はニートや引きこもりへの対策から引き継がれる課題でもあった。秋田県藤里町社協が「ひきこもり」が町民10人に一人(100人以上)いることに気付いたのが2006年。中間的就労の場である「こみっと」(キッシュづくりと販売、まちの食堂、居場所)を開いたのが2010年である。
9、 これらと並んで、1990年代から継続してきた過疎地における、定住とUIターン支援として就労支援に取り組んだ岡山県津山圏域雇用労働センターの動き(1979年に設置)などの流れがある。このようなUIターンなど定住政策の基礎に雇用就労支援施策を置いた「ふるさと島根定住財団」が設置されたのは1992年である。
10、 さらに第一次分権改革(2000年の地方分権一括法施行まで)の流れから、2003年の職安法の改正で職業紹介事業のうち「無料職業紹介事業」の一部が自治体の事務と位置付けられ、厚労省への届け出で可能になっていることも、就労支援事業の道具立てとして重要である。また2000年の雇用対策法改正法は自治体に「雇用に関する施策を講ずるよう」努力義務を課している。
11、 このほかに、グリーンコープなどと同じように、90年代から生活協同組合が福祉に取り組む動きが始まったが、それらが社会福祉法人を設立して、中間的就労の現場を作ってきた経緯もある。千葉県の生活クラブ生協を母体とする社会福祉法人生活クラブ風の村や、大阪いずみ生活協同組合などがそれである。

 こういった動きを背景に、2008年9月のリーマンショック後の2008年末から2009年正月(12月31日から1月5日)に、日比谷公園やその後の厚生労働省講堂での「年越し派遣村」の取組が与えた影響は大きいのではないかと思われる。この村の村長となったのが湯浅誠である。この派遣村では「ワンポイント支援実現ネットワーク」が一緒に活動している。このときの政権は自公政権であり、これが民主党政権にも引き継がれる。
 2009年9月には民主党の鳩山政権が誕生し、湯浅は内閣府参与となる。一度辞任するが、2010年5月に参与に戻る。この動きなども受けて、2010年の7月に内閣府に「パーソナルサポートサービス検討委員会」が置かれ、2011年度の予算から「パーソナルサポートモデル事業」が始まった。最初は釧路市、横浜市、京都府、福岡市、沖縄県の5団体だった。3年間で終了するが、終了時の2012年度のモデル事業実施団体は、先の5団体の他、岩手県、新潟県、長野県、野田市、柏市、足立区、相模原市、浜松市、岐阜県、野洲市、京丹後市、吹田市、箕面市、豊中市、大阪市、八尾市・柏原市、島根県、岡山市、山口県、香川県、徳島県、である。このうち岩手県や新潟県、長野県などの取組は各県労福協(労働者福祉協議会)が受託している。
 2012年2月17日には「社会保障・税一体改革大綱」に「生活支援戦略」の策定を盛り込むことを閣議決定している。
 2012年4月には社会保障審議会が「生活困窮者の生活支援のあり方に関する特別部会」を設置した。12月に自民党安倍内閣に政権が交代。「生活支援戦略」は「生活困窮者支援」へと切り替えられ、生活保護費削減施策の一環という位置づけが濃くなる。
 2013年1月に社会保障審議会の「特別部会報告」が行われた。4月には、「パーソナルサポートモデル事業」を引き継ぐかたちで、「生活困窮者自立促進モデル事業」が2013年度予算で始まる。2013年度は68団体、2014年度は254団体。
 2013年12月6日に「生活困窮者自立支援法」と「生活保護法改正法」がようやく成立。短い施行準備期間を経て、2014年4月に全国で施行された。

2、 法施行後1年の各事業の状況(全体)

 2016年の1月27日に行われた「生活保護受給者・生活困窮者の就労の促進に関する協議会」に出された厚労省の「社会・援護局地域福祉課生活困窮者自立支援室」の資料と、厚労省の「第115回市町村職員を対象としたセミナー」への資料を中心に、検討しておきたい。
 法施行後1年が経過した。法が規定する自治体が義務的に実施すべき「自立相談支援事業」と「住居確保給付金の支給」事業は一応すべての福祉事務所設置団体で実施されている。
 任意事業については、2015年度当初の調べでは、3割から4割の自治体で実施されている。都道府県間でも大きな差異がある。別添資料(15年11月24日市町村セミナーへの配布資料から)参照。なお以下の記述に出てくる2016年度の取組見込みは、先の2016年1月27日の「生活保護受給者・生活困窮者の就労の促進に関する協議会に出した資料のものである。
@ 「就労準備支援事業」については、2014年度にモデル事業で行っていたのは100団体であったが、2015年度には253自治体で取り組まれている。903福祉事務所設置自治体の28%である。期待される数値とは言えない。なお、2016年度の見込みでは、380自治体。42%程度が取り組むとされている。
A 「一時生活支援事業」はモデル事業では57自治体。15年度は172自治体で19%。2016年度には230自治体、28%程度に拡大する見込み。
B 「家計相談支援事業」はモデル事業では80自治体だったが、2015年度は205自治体、23%。16年度には350自治体、39%程度になる見込み。
C 「子どもの学習支援事業」は、モデル事業では184自治体。2015年には300自治体、33%程度である。2016年度には450自治体、50%程度に拡大する。
 「学習支援」についてのNPO法人「さいたまユースサポートネット」の調査によると、調査に回答した479自治体のうち32.2%が実施しているとし、20.3%が16年度に実施する予定だとしている(『朝日新聞』2016年3月20日、朝刊)。問題は「実施する予定がない」と回答した自治体が45.3%もあるところだ。東京や埼玉、大阪など大都市部で実施する自治体が多いが、山形、長野、愛媛など16県では予定も含め実施する自治体が2つ以下にとどまっている。理由としては、「実施するための人員や団体が確保できない」(64.5%)が最も多く、次いで「財源の確保ができない」(45.6%)と続く。

3、各事業の状況(個別)

(1) 自立相談支援事業(必須事業)

A、自立支援相談事業の内容
 福祉事務所設置自治体(市区、島根県の12町村、鳥取県14町村、広島県の9町村、鹿児島県2町村、奈良県十津川村、大阪府島本町、山口県周防大島町、長崎県小値賀町、三重県多気町)および、福祉事務所のない町村を管轄する都道府県は、「自立相談事業」を実施しなければならない。直営でも委託でもよい。設置費用の4分の3に国庫負担金がつく。
 自立相談事業は、生活困窮者からの相談を受け、まず、生活困窮者が抱える課題を評価・分析し、ニーズを把握する。これを「アセスメント」という。(この前段に課題の振り分けを行う「インテーク」が行われる)。厚労省の「自立相談支援事業の手引き」では、「アセスメントとは、生活困窮の状況を把握し、背景・要因を分析した上で対応すべき課題を適切にとらえ、解決の方向性見定めることである」としている
 そのアセスメントを受けて、ニーズに応じた支援が計画的かつ継続的に行われるよう「個別ケース検討会議」などで「自立支援プラン」を作成し、「支援調整会議」による調整を経て、法定事業等を行うときは「自治体の支援決定」を行う。
 
 ○事例検討 大阪市東淀川区役所では、平成26(2014)年1月から、自立相談支援事業と就労準備支援事業をモデル事業として実施した。その報告書が出ているので、そこからいくつかのポイントを紹介していきたい。報告者は生活自立支援相談窓口主任生活相談員のAさん(報告書15頁以下)。(『東淀川区生活困窮者自立支援モデル事業相談事例集』大阪市東淀川区役所生活困窮者自立支援担当、2015年3月)。

@ 受付件数および述べ相談件数
新規に窓口に来て相談を行った人は、1月から12月までで418件となった。1か月あたり多くて59件、少なくて16件である。その後継続して相談、訪問,同行等なんらかの支援を行った「のべ件数」は1年間で2644件となった。一人の相談者に多数回の相談や訪問を行っていることがわかる。
 418件のうち男性が228人、女性が189人で、少し男性が多かった。年齢別では、10代が5人、20代が45人、30代が63人、40代が93人、50代が61人、60から64歳が22人、65歳以上が99人だった。すべての年齢層にわたって相談に来ている。高齢者が多いが、30代から50代の中年層も多い。
A 相談経路
 相談経路では、最も多いのが広報や回覧、掲示等を見て、本人が窓口に来たケースで、199人となっている。次に多いのが、区役所の窓口とそれ以外の関係機関、関係者からの回ってきた143件である。家族からは27件、本人からの電話が19件である。
 区役所の窓口では、生活保護担当窓口が25件、国民健康保険窓口25件、在宅支援給付窓口15件、子育て企画(DV担当)13件、障害担当窓口と精神保健担当課からが8件ずつ、高齢担当からは2件となっている。
 関係機関からは、生活福祉資金担当からが24件、民生・児童委員と居宅介護事業所からが4件ずつ。地域包括支援センターとブランチ(出張所)からが3件ずつある。その他に、区社協、生活と権利を守る会、医療機関、大阪市地域就労支援センター、救護・更生施設、子ども青少年局、障害者相談支援センター、から回ってきている。この状況を次のように述べている。
「この中では生活の問題、仕事に関わる問題が最も多く、ついで健康にかかわる問題、メンタルの問題の順となっています。これは、働きたいが、健康やメンタルの問題を抱えているため、先にそれらの問題を解決しなければ働けない等、就労だけの単一の問題だけにとどまっているものだけではないと考えられます。収入が安定しないから医療や介護を受けられない、家賃が払えないとなり、逆に、病気やメンタルの問題があるために安定した収入が得られないといった風に問題が連動していることがわかります。
 また債務の相談も高い割合を占めています。債務については、金融機関からのローンだけではなく。家賃、光熱費、国民健康保険料の滞納が挙げられます。」
 東淀川区役所の「生活困窮者自立支援相談」窓口と、区役所内および社協や民生委員など関係機関窓口との連携は、かなり成果を上げていると見ることができる。

B 相談内容
 相談者の相談内容は、様々な問題がからみあっている。そのために一人の相談者に対して複数回の回答を行っている。
・生活をめぐる問題が最も多い。新規相談(418件)とそのあとの実質的相談内容としてもっとも多いのが生活をめぐる問題(206件)である。家賃が払えない81件、医療を受けるお金がない70件、年金を受給しているが生活費が苦しい55件。
・仕事をめぐる問題が次に多い197件。仕事がなかなか見つからない93件(一般)。仕事をしているが収入がなかなか安定しない58件。近々仕事の契約が切れるので不安24件。
・健康をめぐる問題は132件(疾病、けがなど)。
・メンタルヘルス98件(うつ、発達障害など)。
・家をめぐる問題45件。うち家を消失、次の家に引っ越す金がない21件。引越を迫られているがお金がない24件。
・家族との関係をめぐる問題49件。DV、虐待など。
・ひきこもり27件。家族がひきこもり10件。本人がひきこり17件。
・多重債務76件。

C 以下は相談員のまとめである
。「一年を振り返って、生活困窮者問題は、経済的な問題が前面に出てきていますが、実際に相談に当たってみて、単に仕事がない、収入が少ないだけではなく、様々な問題が絡み合っていることを実感しました。それらの問題は、未就労、ひきこもり、多重債務、居宅喪失、DV、健康の問題等多様です。
 また、私たち相談支援員はこの制度で言われている伴走型支援の大切さも実感しました。相談内容の核となる問題を解決していくには、その問題だけを見つめいくだけではうまくいかないこともあります。家族や関わりのある親族が多いほど、それぞれの想いも多様になり、ぶつかり合うこともあり、その調整に入ることもありました。また、相談者の中には窓口以外に相談できる人がおらず、相談支援員に自らの想いを話される方もいました。様々な経験、良いことも悪いこともすべての経験を一つ一つ積み上げていくことがその人の人生になります。その人生の1ページに私たち相談員が関わることで、人生を左右する場合もないとはいえません。そのことの重大性を踏まえつつ、相談者が納得のいく道を選べるよう、問題の解決に向けて一緒に考え、一緒に見つけるプロセスを常に大切していきたいと思います。」

B、自立相談支援事業の実施状況(調査時点は、制度施行時の2015年4月)
 @、自立相談支援事業の運営方法としては、直営としているのが40%、委託が49%、直営と委託の混合形態が11%となっている。
 A 委託先としては、社会福祉法人(社協以外)が8.0%。社会福祉協議会が76.0%。医療法人は0.0%。社団法人・財団法人が6.7%。株式会社等は6.3%。NPO法人は12.6%。その他が3.0%となっている。
 B 実施場所としては役所・役場内が61.5%。委託先施設内が36.2%。公的施設内が8.3%。民間物件に賃借5.0%。商業用施設内0.3%。その他2.2%。
 C 被保護者就労支援事業と一体的実施をしているかについては、一体的に実施しているとの回答が47%。していないのが51%。

C,自立相談支援事業の支援員の状況(厚労省自立支援室調べ)
 @、自立相談支援事業の支援員は、実人数で約4200人。
 A、職種別では、相談支援員が2284人、うち専任が1005人、兼務が1279人。
   主任相談支援員が1257人。うち専任が649人、兼務が608人。
   就労支援員が1698人、うち専任388人、兼務が1301人。
 B、他事業との兼務状況では、被保護者就労支援事業28.6%。就労支援準備事業との兼務が11.9%。家計相談支援事業との兼務が13.6%。一時生活支援事業14.7%。被保護者就労準備支援事業3.4%。子どもの学習支援9.2%。その他の生活困窮者自立支援制度に関する事業10.6%。それ以外が45.6%。
 C、支援員の体制
            全支援員数  主任相談支援員  相談支援員  就労支援員
5万人未満       2.43人    1.01人  1.25人  1.16人
5万〜10万人     2.89人    1.06人  1.48人  1.28人
10万〜30万人    4.74人    1.44人  2.54人  2.07人
30万〜50万人    7.56人    1.69人  4.56人  2.93人
50万〜100万人  10.08人    2.00人  6.12人  3.35人
100万人以上    41.08人    7.92人  17.08人 18.67人
全体          4.24人    1.30人  2.22人  1.84人

D、相談支援員の資格
 相談支援員(主任相談支援員、相談支援員、就労支援員)の資格で最も多いのが社会福祉
主事だが、これは文系の大卒、短大卒者ならだれでも該当する資格といえる。社会福祉士主
任では37.2%、相談員で27.5%、就労支援員で17.7%。キャリアコンサルタン
トは就労支援員で11.9%、相談支援員で3.9%。精神保健福祉士が主任で11.0%、
相談支援員で8.9%就労支援員で5.2%いる。その他、介護福祉士、産業カウンセラー、
介護支援専門員、障害者相談支援専門員など。

(2)住居確保給付金支給事業(必須事業) 賃貸家賃の代理納付である。
 離職等により経済的に困窮し、住居を失ったか又はそのおそれがある者に対し、住居確保給付金を支給する。緊急雇用創出事業臨時特例基金(住まい対策拡充等支援事業分)事業として、平成21(2011)年10月から行われているものを制度化。支給対象は65歳未満で離職後2年以内の者。ハローワークに求職の申し込みをしていること。離職前に世帯の家計を主として維持していたこと。国の雇用施策の給付等を受けていないこと。
 収入要件は、世帯収入の合計額が基準額(市町村民税均等割りが非課税になる収入額の12分の1プラス家賃額以下であること。東京都1級地で単身世帯13万8千円、2人世帯19万4千円、3人世帯24万1千円。資産要件は、世帯の預貯金合計額が基準額×6(ただし100万円を超えない)。東京都1級地で単身世帯50.4万円、2人世帯78万円、3人世帯100万円。
 就職活動要件は、ハローワークでの月2回の職業相談、自治体での月4回以上の面接支援等。
 支給額は、家賃額。東京都1級地で単身世帯5万3700円、2人世帯64000円。
 支給期間は、原則3か月間。就職活動を誠実に行っている場合は3か月延長可能。最長9か月まで。
 自立相談支援事業や就労準備支援事業との組み合わせによって効果があがることを期待する。

(3) 就労準備支援事業(任意事業)
A, 就労準備支援事業の内容
 一般就労に従事する準備としての基礎能力の形成を、計画的かつ一貫して支援する事業として創設された。
 福祉事務所設置自治体の事業。社会福祉法人等への委託は可能。最長で1年の有期の支援。
 毎日通い、生活リズムを整えるなど生活習慣形成のための訓練(日常生活自立)
模擬面接、集団生活等の経験など、就労の前段階として必要な社会的能力の習得(社会生活自立)。
 就職に役立つ、事業所での就労体験提供や、一般雇用への就職活動に向けた技法や知識の取得等への支援(就労支援)。事業の形式は、通所によるものや合宿によるもの等を想定している。

○モデル事業での実施例
@ 大阪府箕面市(人口12万9217人)
 箕面市は、就労準備支援事業を「箕面市社会福祉協議会」および「NPO法人暮らしづくりネットワーク北芝」に委託して実施している。2011年度に「パーソナル・サポート・サービスモデル事業」として立ち上げた。2013年度から「生活困窮者自立促進モデル事業」として、自立相談、就労準備、家計相談、学習支援事業を実施し、2015年度につないでいる。
 支援内容としては、まず、地域の企業や事業所と連携した取り組みを積み重ねている。チラシのポスティング、クリーニング店受付、衣料品の検針作業、高齢者施設での清掃、市立図書館や市の事務補助アルバイトなど。また、地域資源を活用して、子ども活動サポーターにボランティアで参加して地域イベントでの出店や手伝いなどの活動を就労準備支援事業として、日常生活訓練、社会生活自立体験を行う。地域通貨を活用したボランティア活動も利用する。
 当事者や地域ニーズに合わせて作り出す取り組みを行っている。商品開発(米ぬかカイロ)、出張カフェ(イベントや公共施設のロビーに出店)、引越作業など、困窮家庭の若者を巻き込み、高齢者の困りごとをサポートする生活支援サービスなども実施し、就労準備支援事業として活用する。
 利用者の特徴としては、背景に「ひきこもり」や発達障害、精神疾患などの課題に直面している人が多い。対人関係や過去の仕事でのつまずきを経験し、人間関係に困難を感じやすい傾向にある。
 体力面や経済面の条件から、「近所でできる」プログラムを求める人が多い。ハローワーク等の公的機関の就労支援、講座や訓練を受けることへのハードルを感じる人が多い。就労準備支援事業を利用したのち、別の支援プログラムを利用しながら自己回復やスキルの獲得をしていく人が多い。
 ポイントとしては、3点ほどある。第一に、既存プログラムの枠にはめ込むのではなく、本人の状況に合わせてプログラムをオーダーメイドする。第二に、自立相談支援事業と常に連携し、本人の能力や就労阻害要因などに対するアセスメントを意識する。三番目は、地域の資源開発、地域のニーズと支援対象者の社会参加のマッチングを意識した働きかけを行う。
 就労の実績は、モデル事業期間中(13,14年度)に46人。就労準備支援事業への参加者は55人。

B,就労準備支援事業の実施状況
 2104年度のモデル事業では、901自治体のうち、100自治体がこの事業を行った。法施行後の2015年度には253自治体、28%の自治体がこれに取り組んでいる。今後の見通しとしては、2016年度に380自治体、42%が取り組むとの報告が行われている。

(4) 就労訓練事業(いわゆる中間的就労)
A、就労訓練事業の内容
 社会福祉法人、消費生活協同組合,NPO法人、営利企業等の自主事業として実施を促す。事業実施に際しては、都道府県の事業認可を必要とする。一般就労とは異なり、有償ボランティアの活用や時間的に不規則な変則的就労であるために、低額の報酬、または交通費だけといった条件となるので、事業を都道府県の認可制としている。
 対象者としては、就労準備のための支援を受けても、一般就労のかたちの雇用に移行できない人などを想定している。生活習慣の崩れ、健康やメンタルに問題を抱えているなど。
 対象者の状態に応じた就労の機会(清掃、リサイクル、農作業など)の提供を行う。合わせて個々人の就労支援プログラムに基づいて、就労支援担当者による一般就労に向けた支援を行う。
 非雇用型と雇用型とを準備している
 非雇用型では、訓練計画に基づく就労訓練を行う。また事業主の指示や監督を受けない軽作業などを用意する。それに就労支援担当者による就労支援・指導などが想定されている。
 雇用型では、雇用契約の基づく就労になる。比較的容易な軽作業などを準備する。就労支援員による就労支援・指導を行う。就労条件については、労働時間や欠勤などについて一定の配慮が求められる。
 対象者の課題の評価と分析(アセスメント)は6か月ごとに行う。

B、就労訓練事業の認定状況(2015年度第1四半期〜第3四半期)
 就労訓練事業所の認定状況は、全体では302件、利用定員の合計は939名である。認定権限がある47都道府県のうち28都道府県、20政令市のうち9政令市、45中核市のうち19市、が認定している。全体としては低いが、地域差がこれも大きい。(添付資料、2-016年1月27日協議会資料)。
 訓練事業所として認定された法人の種別では、社会福祉法人170(高齢者113、障害者25、児童1、保護施設11、その他20)、NPO法人46、生活協同組合等18、株式会社36、社団法人5、財団法人2、その他25、となっている。
 予定している主な訓練内容は、食品製造・加工7、その他の製造11、クリーニング・リネンサプライ19、農林漁業関連15、印刷関係作業3、福祉サービスの補助作業71、事務・情報処理25、清掃・警備102、建設作業2、その他36、となっている。
 
(5) 一時生活支援事業(任意事業)
A、一時生活支援事業の内容
 一時生活支援事業は、各自治体においてホームレス対策事業(ホームレス自立支援特別措置法成立)として実施してきたホームレス緊急一時宿泊事業(シェルター)及びホームレス自立支援センターの運用を踏まえて制度化したものとされている。仙台市の自立支援ホーム「清流荘」などの事業を土台にしている。「清流荘」は社会福祉法人青葉会が運営する自立支援ホームで、定員50名。原則90日の間入居し、就労支援を受けることができる。仙台市はピーク時の2004年には253名のホームレスが概算でいたが、その後は100名前後で推移している。2013年調査では103名である。
 福祉事務所設置自治体は、住居のない生活困窮者であって、所得が一定水準以下の者に対して、原則3か月、最大で6か月間、宿泊所の供与や衣食等の供与を実施する。
 この間に、自立相談支援機関の相談員が必要に応じて、就労準備支援事業、家計相談支援事業、就労訓練事業などにつなぐことで、就労に結び付ける。なお、生活保護の扶助と合わせて支援を行うこと考えられる。
 住居を持たない生活困窮者に衣食住というサービスを提供するとともに、状況によっては、本事業を利用している間に、仕事を探し、アパート等を借りるための資金を貯蓄し、自立を果たすこともできる。

B、一時生活支援事業の取組状況
 モデル事業では、57自治体が実施。2015年度には172自治体、19%。2016年度には243自治体、27%が取り組む意向を示している。

(6) 家計相談支援事業(任意事業)
A、家計相談事業の内容
 家計相談事業は、家計簿作成等を活用し、家計収支についての課題の評価・分析(アセスメント)し、相談者の状況に応じた支援プランを作成する。家計管理に対する支援としては、家計表、家計簿などの作成支援。出納管理の支援。滞納(家賃、税金、公共料金等)の解消や各種給付金の利用に向けた情報提供。多重債務整理の方針を立て、過払い金の有無など多重債務相談窓口と協力。低利資金の貸し付のあっせんと返済計画の作成。
 地域の社会福祉協議会や生活協同組合等の貸付機関に委託する場合が多い。
 支援の視点として、@相談者自身が課題を見えるようになることへの支援。Aともに目標を立て、家計の再生に向けて歩き出す支援。B相談者が自ら家計管理を続けていこことへの支援。一体的、総合的、継続的の支援の実施。
B、家計相談支援事業の取組状況
 モデル事業では80自治体が取り組んだ。2015年度からは205自治体、23%が実施している。2016年度の見込みでは、387自治体、43%が取り組むとしている。

(7) 子どもの学習支援事業(任事業意)
A、子どもの学習支援事業の内容
 いわゆる「貧困の連鎖」を断ち切るために、生活保護受給家族や低所得の家庭のこどもたちに無償で学習支援を行う。各自治体ごとに工夫をこらした事業が行われている。
 進路相談と中退防止のための支援を含む学習支援を行う。学習教室では、ボランティアによるマンツーマンの学習支援を行う。家庭訪問による進学の助言や養育支援を行う。子どもたちの「居場所」をつくる。
 高知市の「高知チャレンジ塾」事業では、福祉部局と教育委員会が協力して、生活受給世帯の中学生を対象に学習支援を実施している。市が雇用した就学促進員が定期的に家庭訪問し、保護者への事業参加への働きかけをおこなう。民間団体に委託して、教員OBや大学生などの学習支援員が週2回程度、市内5か所で学習支援を行う。2013年度の生活保護受給世帯の中学生271人が参加し、中学三年生55人のすべてが高校へ進学した。

B、子どもの学習支援事業の取組状況
 本事業はモデル事業では、184自治体が取り組んでいる。2015年度には300自治体、33%。2016年度には450自治体程度、50%程度の自治体が取り組む見込みだとされている。

4、就労支援事業を実例から見る
    豊中市 西岡正次氏の「全国担当者会議」に向けた報告から

 先に見たように、生活困窮者自立支援制度は、1990年代からの格差の拡大の中で、就労支援事業(日常生活自立支援から就労訓練など中間的就労、就労準備事業、一般就労)を中心に、家計簿づけからはじまる家計再生支援、貧困の連鎖を断つ学習支援なと居場所づくりなどどの組み合わせを相互利用ができるかたちで形成されてきた。
 ここでは、その具体的な態様を、豊中市の実践を踏まえた報告「自治体における就労支援の取り組みーー豊中の事例から」2015年9月25日、から見ていきたい。
 個別事例の紹介の中で、今まで見てきた、自立支援相談事業、その後の就労支援、障害者自立支援、就労準備への誘い、社会生活自立訓練、見守り、寄り添い支援、職場定着支援などが、自在に組み合わされている活動状況を見て取れる。必須事業である自立相談事業にたどりついた相談者の状況に合わせて、就労支援を中心にしながら、日常生活や社会生活自立への支援と、社会的居場所づくりを進める、各担当者の活動が見て取れる。また2006年から取り組んでいる「無料職業紹介事業」を積極的に活用し、独自の就労準備や訓練の受け皿として、市が掘り起こした協力的な地元企業と協同して就労の場を用意していることがわかる。
 
@ 税等の滞納対応、生活保護受給と一体となった就労支援
相談者は60歳代の女性で専業主婦である。滞納等が嵩み、「暮らし再建PSセンター」(生活困窮者自立支援相談窓口)に来所したのがきっかけとなった。夫が疾病で失業。子は腰痛をきっかけに離職して10年以上無職の状態となっている。生活保護利用の検討と申請の支援を行う。税等の滞納処分納手続きに同行支援を行う。並行して早期の就労支援を想定して、無料職業紹介所で清掃職の求人を提案する。面接同行で就職が実現した。家計支援と職場定着支援を続行している。無職の子も相談につなげる。

A 多様な出口を想定した相談支援の例。見守りと生活再生。
40代の男性だが、精神科に通院している。離職して約10年になる。家族の介護で就労準備から遠ざかるが、家計が厳しくなり相談に来た。生活保護の相談を進めたが家族が不同意。症状等の影響や就労条件を見極めるため、就労準備支援「花づくり体験」を案内し、参加することに。生活習慣ができているので、従事時間等を調整して、就労継続支援A型事業所での就労を提案。施設の見学に同行・体験を経て通所につながる。見守りを継続して、生活再生へ。
 
B 企業実習から就労訓練(雇用型)へ、そして正社員に。
30歳代の男性で。家族を通じて相談に来る。流通業で就労体験がある。疾病で失職し、10年あまり無職に。家事の手伝いなど生活習慣はしっかりしているが、仕事や就労のイメージが持てないという。企業実習で体力、意欲等を確認し、就労訓練事業(雇用型)を提案したところ参加することに。店舗への品出し業務から始め、企業・本人・相談員の3者で、振り返りを行い、正社員を目指して就労を継続している。就業条件は週20時間から延長する予定である。

C 企業と連携した伴走型支援の事例
20歳代の女性だが就労希望で来所した。家族と同居しているが転退職が多く、メンタル的に厳しい状況となっている。手芸が得意という手先の器用さを活かすことができるような。ものづくり分野を想定し、就労準備支援事業(カバン縫製)を提案したところ参加を決める。当初は声も出ない状況で、一人でできる環境整備などの配慮を調整しながら継続した。3者で振り返り、就労訓練事業(非雇用型、一日3時間、週3日から始める)にステップアップした。参加時間を徐々に増やしていきながら、雇用型への移行を目指している。

D 就労訓練で就労のイメージや自信を取り戻す。
40歳代の男性。新卒就職だが数年で離職。音楽活動で独立した。10年余で音楽家活動をやめ、親の介護にあたる。その後、家業の廃業で生活保護を受給するようになる。200余社の就職活動も実らず、介護中心の暮らしを継続。ブランクが長く、就労のイメージが描けないまま自信を喪失していく。ものづくり職人の夢を手掛かりに、企業実習(カバン縫製)を経て、就労準備支援事業を6か月継続した。「あと1年経験を積めば職人になれる」という振り返りの評価を得て就労訓練(雇用型)に移行した。次のステップを目指している。本人の生活再生、生活保護脱却を見通す段階に来ている。

E 疾病で離職。孤立を防止し、生活習慣の再構築へ。息の長い就労支援。
50歳代の男性。飲食関係で就労していたが、疾病で失業した。退院後も通院して加療中、就労準備支援を希望。孤立を避け、生活習慣を築くため、外出の機会(居場所プログラム等)を案内したところ参加。就労意欲の維持や体力の確認等をサポートしながら、就労機会を開発する予定となっている。

F 「子育て」と「働く」、並行した相談支援と伴走型のキャリア支援。
母子家庭の母親。子どもが保育所を利用しているが、発達の遅れなどもあって子育ての不安もあり、就労準備ができない状態。保健所とも連携し、子どもの相談支援と並行して、就職希望を踏まえ、無料職業紹介所が短時間就労を紹介。職場への定着支援、子育てとの両立を図りながら、週3日の就労の充実を目指す。並行して資格の取得を目指し、支援を継続している。

G 障害等への気づき、福祉サービスを利用しながらキャリア形成へ
20歳代の男性とその母親。男性は高卒後アルバイトを目指すが就職できず来所。無料職業紹介を利用して箱詰め作業に従事したが、作業スピードに追い付かず離職。食品製造への転換を支援している。並行して、母親の相談支援を行い家族の暮らし再生へ。清掃作業に従事するが、作業内容の習得が進まず、職業訂正検査を受ける。結果、障害者手帳の申請と障害者年金の受給をサポートすることに。障害者枠の転職につなげる。家族の「働く」「暮らしの再生へ」。

H 発達障害を自覚し手帳取得を希望。主治医と連携して支援に。
40歳代の男性。手先の動作や、ものごとの優先順位などの判断、人間関係づくりが不得手。大学も単位取得やてづ付き等の相談ができないまま退学となった。短期間のアルバイトを繰り返し、10年余続いたアルバイトも離職。学生時代か自閉傾向を振り返り、適性検査をで発達障害の傾向を受容するようになる。手帳の取得と生活再生を希望するが、生活の困難を主治医に伝えられず手帳の申請手続きが進まない。支援員が主治医に職場での困難性や生活障害の状況、手帳取得後の就労支援の方針を伝え、手帳取得と専門機関での訓練参加が可能になる。今後、安定した就労機会の開発を目指す。

I 統合失調症。仕事への焦り、「就労は時期尚早」という主治医と連携して。
30歳代の男性。就労相談に来所。高校で発病、就職したが幻聴が出現してトラブルになり退職。自宅療養で幻聴は改善するが、就労すると幻聴が出現、転退職を繰り返す。家屋と同居で経済的には困っていない。就労意欲は高く、仕事への焦燥感が強い。主治医と連携し、訓練を優先して疾病の安定化を図ることなど、共通理解を深める。障害者就労移行支援事業所での支援を受け、過去の失敗体験を冷静に振り返ることができ、就労準備を進めている。事業所と連携し、就労機会を開発へ。

5、もやいの東京23区事業実施状況調査
  「NPO法人 自立生活サポートセンターもやい」が2015年4月に行った電話等によるアンケート調査では、以下のようになっている。

区名   相談事業は直営か委託か      任意事業        実施計画
千代田区 直営で1年間実施しニーズを検討  行わない        なし
葛飾区  委託(社会福祉法人 新栄会)   就労準備事業(新栄会) わからない
                      家計相談事業(新栄会)
練馬区  委託(社会福祉協議会)      就労準備支援事業(非公開) なし
                      子どもの学習支援事業(非公開)
豊島区  委託(社会福祉協議会)      就労準備支援事業(NPO法人オレンジ)
                      家計相談事業(社会福祉協議会)
                      子どもの学習支援(社会福祉協議会)
     必須事業だけでは、入り口のみで出口がないので、効果的に進めることを狙う。
     地域保健福祉計画(5年間)に位置付けた。
中野区  委託(東京リーガルマインド)   就労準備支援事業(リーガルマインド)                 
               小学生対象子どもの学習支援事業(社会福祉協議会)
               中学生対象子どもの学習支援事業(株 栄光)
杉並区  委託(社会福祉協議会)      就労準備支援事業(NPO法人ネット)
                      子どもの学習支援(NPO法人ネット)
                      家計相談事業(社会福祉協議会)
墨田区  直営(福祉事務所)        子どもの学習支援(NPO法人キッズドア)
江東区 委託(ランスタッド、(社)新栄会)、 就労準備支援事業(ランスタッド)
              子どもの学習支援(NPO法人ワーカーズコープ)
渋谷区 直営(福祉事務所) 国から庁内連携でといわれていたので、まずは直営で。
                      就労準備支援(テンプスタッフ)
世田谷区 直営と委託            家計相談事業(社会福祉協議会)
                      子どもの学習支援(未定)
目黒区 直営(生活福祉課)法的責任を追及。生活保護が必要な人は生活保護につながるように福祉事務所に置いた。
                      就労準備支援事業
                      家計相談事業
                      子どもの学習支援
             ひきこもりの問題、貧困の連鎖の問題など生活困窮者が抱える様々な問題に対応するために必要と考えて。
             地域福祉計画の中に位置付けた。
板橋区 委託(ワーカーズコープ)民間の専門性を活かしたい。直営だと補助対象にならない。
                      就労準備支援事業(パソナ)    
                      家計相談事業(ワーカーズコープ)
                      子どもの学習支援(NPO法人)
足立区 直営 ノウハウを自治体で蓄え、委託するかどうか判断する。
                      就労準備支援事業(準備中)
                      家計相談事業(準備中)
                      子どもの学習支援(準備中)
荒川区 直営 新法前から独自事業がある   おこなわない(独自事業がある)
文京区 委託(やまて企業組合)       子どもの学習支援事業(社団てらまっち)
                      ほかの事業はニーズがわからない。
港区  委託(やまて企業組合)       就労準備支援事業(やまて企業組合)
                      家計相談事業(同)
                      子ども学習支援(同)
大田区 委託(社)やまて福祉会       就労準備支援事業(やまて福祉会)
                  出口を意識するという意味で就労準備事業を行う。生活困窮者の定義が広くニーズがつかめない。
北区  委託(社会福祉協議会、パソナ就労部分)家計相談事業(社会福祉協議会)
品川区 直営 関係各課との連携体制の構築がしやすくワンスストップサービスを提供できる。
台東区 直営 事業の連続性と連携      おこなわない
新宿区 委託(社団東京社会福祉士会)区職員には専門性と実務経験者が少ない。
                       就労準備支援事業(ランスタッド)
                       家計相談事業(東京福祉士会)
                       子どもの学習支援(栄光)
                       一時生活支援事業(新宿ホームレス支援機構など)
                

参考文献
『ワークフェアの日本的展開』宮嵜晃臣・兵頭淳史編。専修大学社会科学研究所 社会科学研究叢書17.2015年3月。
『釧路市の生活保護行政と福祉職・櫛部武俊』櫛部武俊。聞き手・沼尾奈美子、金井利之、上林陽治、正木浩司。公人社。自治に人あり5。2014年12月。
『生活困窮者への伴走型支援 経済的困窮と社会的孤立に対応するトータルサポート』奥田知志、稲月正、垣田裕介、堤圭史郎。明石書店。2014年3月。
『「助けて」と言える国へ』奥田知志、茂木健一郎。集英社新書。2013年8月。
『生活保護と就労支援 福祉事務所における自立支援の実践』池谷秀登編著。山吹書店、2013年11月。
『自治体セーフティーネット』大阪市政調査会編、公人社。2014年2月。福原宏幸、五石敬路、櫻井純理、澤井勝、等。
『大阪しごと探し 地域就労支援事業』(財)おおさか人材雇用開発人権センター。解放出版社。2005年3月。大谷強、富田一幸、など。
『自治体雇用・就労施策の新展開』大谷強、澤井勝編著。公人社。2008年6月。
『貧困まったなし とっちらかりの10年』自立生活サポートセンターもやい編。岩波書店。2012年3月
『二極化する若者と自立支援』宮本みち子、小杉礼子編著。明石書店。2011年11月。この第8章に「雇用保険でも生活保護でもない第2のセイフティ―ネットと伴走型支援――支援の現場で見えてきたこと」湯浅誠、がある。
『社会保障審議会 生活困窮者の生活支援のあり方に関する特別部会報告』2013年1月25日。
『就労支援を問い直す』。筒井美紀、櫻井純理、本田由紀。勁草書房。2014年5月。
『釧路市における生活保護自立支援プログラムの取り組みについて』正木浩司、『北海道自治研究』第504号、2011年1月。
『生活困窮者自立支援制度の本格施行と自治体の課題』櫛部武俊、正木浩司、『北海道自治研究』第554号、2015年3月。
『だから仕事は面白い 消費生活トラブル解決します』野洲市生活相談員、生水裕美。『月刊自治研』2014年1月号。
『グリーンコープの生活相談窓口から見える生活困窮者自立支援法』グリーンコープ生活再生事業推進室長、行岡みち子。『月刊自治研』2014年3月号。
『ひきこもり支援から見えた地域福祉の可能性』社会福祉法人藤里町社会福祉協議会事務局長 菊池まゆみ『自立と依存 自治総研セミナーの記録』。澤井、上林、正木編。公人社2015年4月。
『生活困窮者自立支援制度施行後の状況について 就労準備支援事業の可能性を探る』2015年11月24日、厚生労働省社会・援護局地域福祉課 生活困窮者自立支援室。
『生活困窮者自立支援法の施行状況等について』2016年1月27日、厚生労働省社会・援護局地域福祉課 生活困窮者自立支援室。(生活保護受給者・生活困窮者の就労の促進に関する協議会資料)
『生活困窮者自立促進モデル事業について』野洲市市民生活相談課、2014年4月24日、生活困窮者自立促進支援モデル事業等連絡会議資料12。
『箕面市生活困窮者自立促進モデル事業 2013年度事業報告書』2014年5月。
『大阪市東淀川区生活困窮者自立支援モデル事業相談事例集』大阪市東淀川区役所生活困窮者自立支援担当、2015年3月。
『自治体における就労支援の取り組み 豊中市の事例から』西岡正次(豊中市福祉事務所)生活困窮者自立支援制度全国担当者会議資料2。2015年9月26日。

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