TOPPAGE財政用語小辞典>地方税

地方税

 租税のうち、国が課税主体となっているものが国税であり、地方自治体が課税の主体になっているものが地方税である。地方税を課税する権限を付与されているのは都道府県、市町村という普通地方公共団体である。自治法223条は「普通地方公共団体は、法律に法律に定めるところにより、地方税を賦課徴収することができる」と定めている。この「法律」とは地方税法である。東京都の特別区は地方税法の準用規定によって市町村と読み替えられる(地税法第1条2項)。しかし、具体的に地方税を課するためには、各地方自治体の「課税条例」の定めが必要である。ここで初めて課税手続きが定められるのである。従って、地方税法は枠法であるという指摘がある。
 使途が限定されない住民税や事業税などの普通税と、使途が限定されているとされる目的税(都道府県の自動車取得税、軽油引取税、市町村で都市計画税、入湯税、事業所税)とがある。
 都道府県税のうち、事業税(法人、個人)、住民税(法人、個人)のウェイトが大きい。特に法人関係税(法人事業税、住民税法人税割)への依存度が大きく、景気循環の影響を受けやすいのが問題点である。
 市町村税では、住民税(個人、法人)、固定資産税(土地、家屋、償却資産)が二本柱である。特に個人住民税の所得割と、法人住民税の法人税割の比重が大きいところ、固定資産税が最大の大きさを占める団体等で、違いが見られる。
 一九四〇(昭和一五)年にそれまで市制町村制、府県制などにばらばらに規定されていた地方税は初めて統一的な地方税法なかにまとめられた。このときは総動員体制のもと地方税の国税付加税化が行われた。一九四七年改正で、国税付加税が廃止となり、ついで一九四九年のシャウプ勧告に基づいて現行地方税法が制定された。このとき道府県と市町村は共に独立税として別個の税目を与えられた(独立税主義)。一九五四年の改正で、このシャウプ税制が崩され、付加価値税の廃止、道府県民税、事業税、不動産取得税、たばこ消費税の創設が行われ、主として府県税の拡充が図られた。一九八八(昭和六三)年の消費税の導入に伴い、市町村税のうち、電気税、ガス税、木材引取税が消費税に吸収されて廃止となり、道府県税のうち料飲税が特別地方消費税に、娯楽施設利用税がゴルフ場利用税に縮小改組された。
 国税と課税標準を同じくしたり(所得税と住民税所得割)、国税そのものを課税標準とする(法人税割)など、国税とのリンクが強い点が問題点として指摘されている。  その後地方分権推進委員会の第二次勧告に従い、課税自主権の拡大の観点から、一九九八(平成一〇)年度の税制改正では、個人住民税の所得割、均等割の制限税率の撤廃、超過課税を行った場合の総務大臣への事前届出制の廃止などが行われた。二〇〇四年度からの法人事業税への外形標準課税の導入に伴ない、制限税率を一・一倍から一・二倍に引き上げた。固定資産税でも制限税率を二〇〇四年度から撤廃している。

Copyright© 2001-2005 Masaru Sawai All Rights Reserved..