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地方交付税

 国税の一定割合を割いて、一般財源が不足する地方自治体に配分される。地方税の身代わりということから、「間接課徴形態の地方税」ともいわれる、地方自治体共有の独立財源である(国会での首相答弁など)。一般財源を保障するものであるので、特定目的の国庫支出金(国庫負担金、補助金など)とはことなりその使い途は特定されていないので、自治体の裁量で使途を決めればよい。
 このような仕組みを「地方財政調整制度」という。この財政調整制度は、地域間の財源のあり方、とくに地方税の税源が均等ではなく、著しい地域差がある状況を前提に、全国どこの府県、市町村でもほぼ同一水準の一般財源を保障しようとするものである。道府県の場合、歳入総額に占める地方税収入の割合が45%と12%の開きがあるが、地方交付税を加えた一般財源の割合では、45%から48%へと均等化されている(平成5年度)。つまりここでは個々の自治体間の一般財源の不均衡を調整するという機能をもっているのである。  一般財源保障という点では、第二に、地方交付税の総額の確保を通した、地方一般財源の総額の保障という機能がある。特に地方交付税法第6条の3第2項の規定による、交付税率の変更を含む制度改正の仕組みが重要である。
 一九七〇年代半ば以降(八八年から九二年のバブル経済期を除き)、地方一般財源不足が構造的なものとなり、交付税特会の資金運用部からの借入金で交付税を増額するとともに、財源対策債というかたちで地方自治体に借金を背負わせるといった対策が長らくとられてきた。このように本来地方税を拡大強化するなり、交付税率を引き上げるなどの抜本的な改革が必要であったにも係わらず、それが行われなかった点は批判されなければならない。しかし欠陥が多いものでも、そういった対策がとられる根拠は、この一般財源の総額保障機能にあるのである。
 また、地方交付税の機能としては、消防や高齢者福祉などの個々の行政ごとに標準的な財政需要の水準を示すことによって、いわばナショナル・ミニマムを提示するという、個別行政の財源保障という機能をも合わせもっている。これはそれぞれの行政の「基準財政需要額」として示されている。
 我が国で地方財政調整として本格的に導入されたのが、一九四〇(昭和一五)年に設けられた「地方分与税制度」である。地方分与税は、還付税と配付税からなる。このうち配付税が自治体間の財政調整機能を担い、国税の所得税と法人税(この40年に両者に分離され制度的に確立)及び入湯税、遊興飲食税の一定の割合を配分するものであった。一九四九(昭和二四)年まで存続し、一九五〇(昭和二五)年度から地方財政平衡交付金に引き継がれた。
 地方交付税の総額は、〇五(平成17)年度現在、所得税、酒税の三二%、法人税の三五・八%、消費税の五分の四の二九・五%、国のたばこ税の二五%であるが、この総額の九四%が普通地方交付税であり、六%が特別地方交付税とされる。個々の自治体への普通地方交付税の配分は、「基準財政需要額−基準財政収入額」という算式で求められる。

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