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地域通貨

 地域通貨とは、「特定の地域やコミュニティの中で流通する価値の媒体」である(「新しい経済活動を伴なう地域経済の活性化に関する研究会(加藤寛座長)」報告書)。地域通貨は円やドルなどの法定通貨のような広い交換性をもたないが、これら法定の通貨では表現できない価値を表現し、それをサービスなどと交換でき、人間関係をつないでいくという特色を持つ。
 歴史的には、一九三〇年代初頭にドイツやオーストリア、米国などで独自の通貨が発行され経済危機をしのいだ経験がある。一九八〇年代に入ると、カナダのバンクーバー島でLETS(local exchange trading system)が始まり、能力やスキルがありながら仕事のない住民同士を結びつけた。この動きは、ニュージーランド、オーストラリア、イギリス、フランス、ドイツなどに広がった。日本では、時間貯蓄などの試みが行われていたが、一九九九年ごろから急速に広がり、 二〇〇三年には滋賀県の「おうみ」、旧清水市の「EGG」、駒ヶ根市の「ずらあ」、宝塚市の「ZUKA」など三〇〇件以上の取り組みがあることが確認されている。
 方式は多様で、先のLETSの他、コミュニティウェイ、エコマネー、タイムダラー、イサカアワーズ、WIRなどが著名である。エコマネーのひとつ北海道栗山町の「クリン」の場合、人口一万五千人のうち五〇〇人の参加者が、「屋根の雪下ろしをします」「果実酒の造り方おしえます」「高齢者の通院のお手伝いします」など二〇〇〇項目の「できること」を登録。「してほしいこと」がある場合には、電話やメールで運用団体「くりやまエコマネー研究会」やコーディネーターに連絡し、つないでもらう。サービスの提供を受けた利用者は、三〇分につき五〇〇クリンを手渡す。昔なら「ゆい」とか「手間返し」と呼ばれた地域の助け合いの仕組みを再生することを目指す。

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