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総合評価一般競争入札

 自治体の締結する売買、貸借、請負その他の契約は、地方自治法第二三四条で一般競争入札、指名競争入札、随意契約およびせり売りの四種とされている(公の施設の管理については指定管理者制度(自治法第二四四の二第三項)が二〇〇三年から導入され、契約行為ではなく行政処分としての委任行為とされている。)このうち、指名競争入札以下は政令(施行令第一六七条)で定める場合に限られ、原則は一般競争入札とされる。ところで、一般競争入札という最低価格による自動落札方式においては、価格のみによる決定方式のため、事業者の経営姿勢や経営内容、能力を問わないことから、ダンピングなどによる地域最低賃金制の破壊など公正労働に背馳する事例や、談合や丸投げなどの温床となるという弊害も指摘されてきた。この点を克服するため、国の場合は一九九八(平成一〇)年三月に「規制緩和推進三ヵ年計画」に総合評価方式の導入が盛り込まれ、二〇〇〇年九月に通達「工事に関する入札に係わる総合評価落札方式の標準ガイドライン」が示され、実施されている。
 地方自治体においては、一九九九(平成一一年)二月の自治法施行令の改正によって総合評価方式が可能になっている。すなわち施行令一六七条の一〇の二は、地方自治体の長は、契約を締結しようとするときには、「当該契約の性質又は目的から」、最低価格による自動落札によらず、「価格その他の条件が当該普通地方公共団体にとって最も有利なものをもって申し込みをした者を落札者とすることができる」と定めている。
 日常の買い物の場合でも、価格だけで判断しているわけではない。契約の条件として価格以外の総合的に評価する基準を設けることによって、よりその買い物(契約)の目的にふさわしい事業を行うことができる。
 地方自治体は、この総合評価方式の積極的な導入によって、地域において、種々の社会的・国際的標準を企業に対して指導する法的義務を負う者としての責任を明確に果たすことができる。すなわち、総合評価の基準の設定に当って、労働基準法の遵守の程度や障害者雇用率の達成度、地域最低賃金の遵守など公正労働の基準、ファミリー・フレンドリ―な企業など男女協働参画社会への貢献に関する基準、サセテナブルな社会への貢献と地球環境への配慮という基準などを示すことによって「企業の社会的責任」(CSR:Corporate Social Responsibility)を果たそうとする企業を支援することが望まれるのである。

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