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基準財政需要額

 各自治体での普通地方交付税の計算に用いるもので(算式は基準財政収入額を参照)、各自治体が標準的な行政を合理的水準で実施したと考えたときに必要と想定される「一般財源の額」である。財政需要額とはいうが経費の全体を指すものではなく、行政経費に充てられる財源のうち国庫補助金や使用料など特定財源を除いた必要一般財源の額が基準財政需要額なのである。
 各行政項目ごとに需要額を計算し、その合計がその自治体の基準財政需要額の総額となる。算定する経費の種類と測定単位は地方交付税法一二条に定められている。例えば道府県では、警察費の測定単位は警察職員であり、土木費のうち道路橋梁費の経常経費は道路面積を測定単位とし、投資的経費は道路の延長とする。
 その計算式は、次のようになっている(交付税法一一条)。

 基準財政需要額=単位費用×(測定単位の数値×補正係数)

 例えば九九年度のある市の高齢者保健福祉費の場合は次のようになる。高齢者保健福祉費の測定単位は六五歳以上の人口であり、この都市の場合二六、四三九人、最終補正係数は一・一〇六、単位費用は八〇、三〇〇円であるので、

八〇、三〇〇×(二六、四三九×一・一〇六)=二三億六、二九九千万円となる。

 この基準財政需要額を算定するという考え方は、一九四九(昭和二四)年のシャウプ勧告によって創設された一般財源保障制度としての地方財政平衡交付金のものであるが、一九五四(昭和二九)年度からの地方交付税制度においてもそのまま踏襲されたものである。
 測定単位と単位費用の額は毎年度の地方交付税法改正で定められ、国会の予算審議の対象となるが、補正係数は総務省令で定めるとなっている。このため行政内部で補正係数の操作による基準財政需要額総額の調整が行われているという批判があり、より透明度を高める必要があろう。

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