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起債許可制度の廃止と協議制

 一九九九(平成一一)年の分権一括法の成立によって、地方自治法第二五〇条が削除され、これにかわって地方財政法に第五条の三が新設された。これによって2006(平成一八)年度から地方債の許可制度が廃止され、協議制度に移行することとなった。なお一部の団体に対しては許可制を残した。
 この協議の内容は次の通りである。

@ 起債に当って都道府県・政令市・特別区は総務大臣、市町村は都道府県知事に協議する。(この場合の知事の協議は、都道府県の法定受託事務)
A 大臣等の同意を得た起債については公的資金の借り入れができる。この元利償還金については地方財政計画に計上される。
B 地方自治体は上記の同意が得られなかった場合にも、地方債を起すことができる。その場合は議会への報告が義務付けられる。この報告は事後的にでも可である。
C 総務大臣は毎年度、起債に同意する基準を定め、同意を要する地方債の予定総額などの書類を作成しこれを公表する(同条第6項)。これは従来の地方債計画を法定したものである。
 なお法律(同法第5条の4 地方債についての関与の特例)の定めるところにより許可を要する場合は、次のとおりである。

@ 一般団体

1、実質収支の赤字が政令で定める額以上の赤字団体。
2、地方債許可制限比率に当る比率が政令で定める率以上の団体。
3、地方債の元利償還金が遅延している団体。
4、過去に遅延した団体。
5、協議をせず又は許可を受けないで起債した団体で政令で定めるところにより総務大臣が指定した団体。
6、協議等において虚偽の記載をした団体。
A 公営企業のうち繰り越し欠損金があり、資金不足の額が政令で定めた基準以上のもの。
B 普通税の税率のいずれかが標準税率未満である地方自治体。

 この改正によって、起債は原則自由となったといえるが、同時に、起債許可制度に依存して起債のコントロールがそれなりに可能であった状態が基本的に変わると考えるべきであろう。許可制度は一部に残るが、基本は自治体自らの力で、すなわち議会などの自律的コントロールこそが求められる。住民投票などの直接的統制も検討されていいのである。

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