TOPPAGE財政用語小辞典>交付税率

交付税率

 地方交付税の総額は国税の一定割合と定められている。地方交付税法第六条一項では所得税、法人税及び酒税の収入額のそれぞれ百分の三十二、消費税の収入額の百分の二十九・五並びにたばこ税の収入額の百分の二十五をもって交付税とする」としている。ただし法人税については恒久的減税の減収補填のため、この率は三十五・八となっている(〇五年度現在)。この比率が交付税率である。
 地方交付税の前身である地方財政平衡交付金(一九五〇年度から五三年度まで)の場合は、このような国税の一定割合へのリンク方式をとらず、需要額と収入額の差である一般財源不足額を青天井で積み上げることを建前としていた。しかし実際には一度もこの積み上げ作業は行われず、国会と地方財政委員会との財源をめぐる厳しい折衝によって十分な地方一般財源を確保するにいたらなかった。このことも昭和二〇年代末からの地方財政危機の要因となったと考えられる。こういった経験もあって一九五四(昭和二九)年度からの地方交付税では国税の一定割合を確保するという国税へのリンク方式を採用することとなった。なおこの方式は、一九四〇(昭和一五)年に制度化された地方財政調整制度である地方分与税制度のうちの地方配付税の仕組みと同様の考え方である。したがって、現行交付税制度は地方分与税制度と平衡交付金制度をミックスした制度と考えてよい。
 なお、地方交付税法第六条の三第二項では、「毎年度分として交付すべき普通交付税の総額が引き続き第十条第二項本文の規定によって各地方団体について算定した額の合算額と著しく異なることとなった場合においては、地方財政若しくは地方行政にかかる制度の改正又は第六条第一項に定める率の変更を行うものとする」と定めている。すなわち、交付税の総額が地方の必要一般財源に不足したときには、行財政制度の改正か交付税率の引き上げを行うとしているのである。この規定のうち、「引き続き」とは三年以上連続してという意味であり、「著しく異なる」とは交付税総額の一割以上を指す、という解釈が国会での審議等で明らかにされている。

Copyright© 2001-2005 Masaru Sawai All Rights Reserved..