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経常収支比率

 次のような算式で求められる比率で、地方自治体の財政の弾力性を示す指標として利用されている。従来自治省(総務省)の指導としては、道府県で八〇%、市町村で七五%を上回らないことが望ましいとされていた。

経常経費充当一般財源÷経常一般財源総額×一〇〇
 経常経費の主なものは、まず人件費であり、扶助費であり、公債費である。このほか物件費、補助費、維持補修費、繰出金のなかの経常経費部分も大きい。つまりこれら経常的支出に充てられた経常一般財源がどの程度の割合になるか、また経常一般財源の残余はどの程度になるかをつかむための指標なのである。経常一般材願とは、地方税(超過課税分を除く)、普通地方交付税、地方譲与税、市町村であれば地方消費税交付金などの税交付金、などである。
 経常収支比率はこの経常支出ごとにも示される。人件費の経常収支比率(人件費とは、議員報酬、各委員報酬、特別職給与、職員給与、共済組合負担金、退職金、恩給及び退職年金、災害補償費、社会保険料等共済費、などである)というのは、人件費に充当された経常一般財源が、経常一般財源の総額のうちどの程度を占めるかを示すもので、四〇%を超えると財政運営が厳しくなるといえる。また公債費の比率が大きいところでは、繰り上げ償還などの努力と建設事業の見直しが求められる。
経常収支比率が100を超える団体も時には見られるが、このような場合は、経常経費を経常収入ではまかなえず、特別地方交付税や超過課税、あるいは経常収入にカウントされない都市計画税など目的税を経常支出に回すと言う、綱渡り状態となっていることを示す。
 地方公営企業の経常収支比率は、公営企業法が適用される企業の場合は、経常収益を経常費用で除して算出するが、一〇〇%以上が健全であるとされる。非適用の場合は、総収益を総費用と地方債償還金とで除して(収益的収支比率)算出する。
 なお詳しくは、次の論文(澤井勝『財政は本当に苦しいのか』を参照されたい。
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