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補正係数と単位費用

 普通地方交付税の基準財政需要額を計算するときに用いられる。このうち単位費用は、標準団体(府県で人口一七〇万人、市町村で一〇万人)や標準施設(例えば市町村の小学校で児童数七二〇人、学級数一八など)において、消防費、道路費、小学校費、中学校費、児童福祉費、高齢者保健福祉費、清掃費、戸籍住民基本台帳費、などの各行政費目ごとの、測定単位(人口、道路延長、児童数、学級数、高齢者人口、森林面積など)一単位(人、km、haなど)あたりの単価である。一九九五(平成七)年度の市町村の小学校費を例にすると、児童数(測定単位という)で測る児童数に係る経費は一校当り三二、七四四千円とモデル的に積算される。この経費のうち国庫補助金など予想される特定財源を差し引いて、必要と考えられる一般財源三一、七六六千円を求める。それを七二〇人という児童数で除して、児童一人当りの必要一般財源四万四、一〇〇円を算出できた。これが児童経費の「単位費用」である。ある市のある年度の小学校の児童数が一万人であれば、一万人×四四一〇〇円で四億四千百万円が補正前の小学校の児童数に係る、この市の基準財政需要額となる。
 この単位費用は全国一律の係数である。そのために市町村の規模や、寒冷地かどうか、行政の権能の差、過疎化や高齢化の程度などを需要額に反映させるために、測定単位の数値(人口、児童数、道路延長など)を割増したり、割落としをするなどの補正を行っている。その際に用いられるのが補正係数である。補正係数の種類は、種別補正、態様補正、段階補正、密度補正、事業費補正、数値急減・急増補正、寒冷補正、投資補正などがある。補正の種類や単位費用などは地方交付税法に定められ、毎年度改正が行われる。特に単位費用は物価変動や、交付税措置の変更によって必ず法改正が行われる。一方で補正係数は省令事項であるため、その政策的裁量が大きく、地方交付税を解りにくくしている最大の仕組みだといえる。三位一体改革にともない、補助金の廃止や削減について、二〇〇四年度から国(内閣官房、総務、財務、経済産業などの各省大臣)と地方六団体との「協議」がほぼ制度化されたが、この交付税の積算の内容なども含め、交付税制度の透明化についても、国と地方との協議の場が恒常的に設けられ、その討議の内容が常に公開されることが必要である。

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